GNIシンガポールミッション

GNIシンガポールミッション 報告


統括

 

本事業はグレーター・ナゴヤ・イニシアティブ協議会(以下、GNI)の賛同自治体企業誘致担当者及び地元企業の共同出展による海外展示会出展であったが、展示会や業種の選択、事前準備、会期中のグレーター・ナゴヤ・イニシアティブ協議会メンバーによる協力的な活動など、計画的に実施することができた。

初めてのシンガポール展示会での出展のため、経験や情報が少ないにも関らず、事前の準備として、対日投資やシンガポールの政府団体及び経済団体と計画的に調整することができた。また、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ協議会のメンバーである三重県を初めとしてシンガポールに支店や営業所等の拠点をおく企業に、事前に来場を促し現地での接触に努めることができ、継続的なコンタクトが将来的な海外ビジネス連携の可能性に重要な意味を成してくるというのを実感できた。

また、昨年度までの海外展示会出展の経験を踏まえ、今年度も同様に当地域からの同行企業を募り、環境分野で活躍する4企業に共同出展してもらうことができた。同行企業の存在によりシンガポール企業とのビジネスマッチングをアレンジする等活動の幅が広がった。

 

経緯と目的

 

グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ協議会(GNI)は、「CLEAN ENERGY EXPO ASIA 2011」へ出展した。当展示会「CLEAN ENERGY EXPO ASIA 2011」(CEEA)は、世界のエネルギーハブを目指しシンガポールで開催されるアジア太平洋地域有数のクリーンエネルギー専門見本市であり、60カ国以上からエネルギー関係の各国代表や業界リーダーが集まる国際会議「シンガポールエネルギー週間(SIEW)」の主要イベントとして開催された。

今回環境・新エネルギーで出展を計画した理由として、①グレーター・ナゴヤ地域には蓄積がある、これまでのモノづくり産業の集積として各企業が取り組んできた分野であり地方自治体が焦点を定める産業分野であること、②当地域が環境・新エネルギーの実証・実験場として世界にアピールした分野であることの2点があげられる。

シンガポール環境展示会への出展は、グレーター・ナゴヤ地域のプロモーションはもとより、外国企業の発掘やグレーター・ナゴヤ地域の企業とのマッチングを一括で行える最短かつ最良手段と考えた。高度な技術を持つグレーター・ナゴヤ地域の中小企業にも足りない部分(技術やサービス、オペレーション方法等)があり、それらを補える外国企業との提携の可能性を見出す。

グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ協議会(GNI)は、当事業において①対日直接投資促進②企業の海外展開支援③海外とのアライアンス強化を目的として実施した。

同展示会への出展を通じて、地方自治体、産業界が連携し、有望な海外企業の発掘を実施すると同時に、国際的技術提携や貿易促進等によりグレーター・ナゴヤ地域の優れた企業や技術の海外展開をサポートした。また主要イベントとして開催される「シンガポール・エネルギー週間(SIEW)」を活用し環境分野におけるシンガポールの市場・動向の把握、国内外でのネットワーク構築を実施することにより今後、地元企業の海外販路開拓のための環境整備をサポートを実施した。

 

日程

 

2011年10月30日(日)~11月4日(金)

 

参加者

 

○     岐阜県 商工労働部 企業誘致課 主査  安田暁

○     三重県 農水商工部 企業立地室 主査 山内 伸晃

○     名古屋市 市民経済局産業交流課 主事 阿部 紘典

○     グレーター・ナゴヤ・イニシアティブセンター マネージャー平山 鉄夫、

○     グレーター・ナゴヤ・イニシアティブセンター アシスタントマネージャー 渡邉希世乃

 

開催概要

 

展 示 会: 「Clean Energy Expo Asia 2011」http://www.cleanenergyexpoasia.com/

会期: 2011年11月1日(火) – 3日(木)

会場: サンテックシンガポール国際会議展示場

主催: シンガポールエネルギー市場局

開催実績: 26カ国以上から約165社・団体が出品、62カ国以上から来場

国際会議: 「シンガポール・エネルギー週間(SIEW)」http://www.siew.sg/ (同時開催)

 

展示会でのGNI活動について取材を受けるGNIメンバーの様子

グレーター・ナゴヤ・イニシアティブブース

 

 

 

 

 

 

 

報告書

 

シンガポールミッション報告①

シンガポールミッション報告②

 

活動内容

 

会場内ブースを中心に以下事業の実施を予定しています。

①対日直接投資促進: グレーター・ナゴヤの世界に向けたPR、有望な海外企業の発掘

②企業の海外展開支援: 日本企業と海外企業間の個別商談

③海外とのアライアンス強化: 海外クラスター機関との意見交換

 

実施体制

 

グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ協議会平山鉄夫マネージャーを団長とし、ミッション・メンバーを本事業に参加する自治体として、本事業の企画・立案、海外でのPR、参加企業の商談サポートを実施。

 

対象展示会の選定理由

 

①対象分野(環境・新エネルギー)

過去の展示会出展において、農商工連携をテーマに出展したアグリテクニカ(独ハノーバー)、中国上海での上海工業博覧会への出展で、太陽光やバイオマス発電に係る企業等が多数出展していたことに加え、訪問した独逸企業の環境・新エネルギー関連企業を初めとする外国企業など、実際にグレーター・ナゴヤ地域でも同分野において多数の引き合いがあることがわかっている。さらに、構成する各自治体においても、環境・新エネルギーに関する施策を積極的に実施・奨励しており、広域における合意が相まって、同分野に出展対象を定めた。

 

②対象国(シンガポール)

これまでグレーター・ナゴヤ・イニシアティブ協議会での外国企業誘致は、先端技術を持つ可能性の高い欧米諸国を対象とする傾向にあったが、シンガポール政府の外国企業誘致におけるノウハウは世界でも高い評価を得ており、新エネルギー分野では太陽光発電システムなどの実証実験等生活の中に実験場を取り入れるなど世界の先端的プログラムや手法を学ぶことを理由に、シンガポールとした。

 

③グレーター・ナゴヤ地域の産業クラスターとの適合性

今回出展するシンガポール最大の展示会は、グレーター・ナゴヤ地域の強みであるものづくり企業とのマッチング機会の創出を大いに期待でき、この産業集積を活用しつつ、中小企業に環境関連産業への参入を促進する中、幅広い産業分野の企業が出展する同展示会は、出展・来場する外国企業とのビジネスチャンスを発掘する絶好の機会となる。

 

実施内容

 

1. 活動内容

[会期前]

①産業集積マップ・対象企業リストの作成

グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ協議会は各自治体と連携しながら、当地域での集積が把握できる環境・新エネルギー関連の産業集積マップ(英語版)の作成を実施した。

 

②展示会参加企業の選定

各自治体担当者がJETRO本部 環境・エネルギー課CEEA2011ジャパンブース事務局と連携し同展示会に参加意欲のある地域の企業へ共同出展の案内を実施した。それらの企業を訪問、ヒアリングしながら、当地域のニーズを引き出しつつ、同行の可能性を調査した。

 

③共同出展企業の出展手続きに関するサポート

海外展示会出展に不慣れな地元企業の申請手続きや、英語資料の翻訳、輸送に関する相談等細かいところまで出展当日まで自治体担当者によりサポートをすすめた。

 

④展示会場での面談セッティングとブース訪問企業のスクリーニング

各自治体が収集した地元企業のニーズを基に、出展者リストから面談企業を抽出し、訪問の優先順位を決めた。さらにJETRO本部の協力を得て、シンガポールにて共同出展者との商談有望企業を発掘した。

[会期中]

①展示会場での地域PR、面談の実施

出展ブースでグレーター・ナゴヤ地域のPRや産業集積、参加企業の具体的なPRをすると共に、事前にアポを取った出展企業とグレーター・ナゴヤ地域の同行企業との面談を行う。面談のアレンジやコーディネーション、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブブースでのPRはグレーター・ナゴヤ・イニシアティブ協議会メンバーにて実施した。

 

②出展企業ブース訪問

各出展ブースを視察しながらシンガポール企業の状況を把握すると共に、日本(特にグレーター・ナゴヤ地域)に関心のある外国企業へのPR・発掘活動を実施した。また作成した産業集積マップや当地域にて実施されている新エネルギー関係の資料を用いて当地域の投資環境の説明を実施した。ブース訪問は各自治体担当者が中心となり、会期中の訪問手順、報告者を定め、それぞれの担当地域に適合する企業を中心に、効率的に実施した。担当自治体からの参加企業があれば、各担当者が企業に同行し、ブース訪問、面談の仲介を実施した。

 

③政府機関、クラスター、経済団体との経済交流

事前にアレンジを実施した政府機関、経済団体を訪問し意見交換を実施した。シンガポール企業が当地域へ投資できる可能性を探ると共に、参加企業がシンガポール企業の状況を理解・把握できるような表敬訪問のアレンジを実施した。

[会期後]

①コンタクトの継続

会期中のブース訪問、面談、および企業視察にて交流した外国企業にはお礼メールを送付し、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブニュースレターのリストに加えて継続的なPR活動を実施するとともに、交流した外国企業の求める情報を提供を実施。また、面談や表敬訪問でグレーター・ナゴヤ地域への投資及び、当地域でビジネスを展開したいと考えている企業や、日本企業とのビジネス連携に関心を持つ企業については、今後も個別にフォローアップを実施していく。

グレーター・ナゴヤ地域に関心を持つ企業には、希望する地元地域の企業とのビジネスマッチングをアレンジする。また、研究開発等でのマッチングを希望する企業については、関心のある大学等のシーズとの引き合わせを行い、共同研究開発の場を提供し、必要支援施策を使えるようサポートする。さらに招聘企業にはグレーター・ナゴヤ・イニシアティブ協議会のインセンティブを紹介するとともに、当該企業の進出条件を把握し、必要な情報を提供、進出を促す。”

 

展示会基本情報

 

クリーンエネルギー専門見本市 「CLEAN ENERGY EXPO ASIA 2011」

【展示会趣旨】

Clean Energy Expo Asia (CEEA)は、世界のエネルギーは部を目指すシンガポールで開催されるアジア太平洋地域有数のクリーンエネルギー専門見本市。60ヶ国以上からエネルギー関係の各国代表や業界リーダーが集まる「Singapore International Energy Week」の主要イベントとして開催された。

同見本市は、省エネルギー、再生可能エネルギー、ITや次世代自動車を包括したスマートコミュニティ等の分野において、アジアを中心に世界各国から有力企業の経営者、政策決定者等が結集するイベントであり、2010年には、24ヶ国から172社・団体が出品、55ヶ国から5,090名が来場し、活発な商談が実施された。

グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ協議会では、過去に4回連続で海外展示会でのブース運営を経験しており、これまでに蓄積したノウハウを活用して、共同出展者の海外ビジネス展開をサポートした。

 

展示会開催期間:2011 年11 月1 日(火)~3 日(木)

開催地及び会場:シンガポール、SUNTEC 展示場

募集小間数:9小間(9平方メートル/小間)

出品対象:省エネルギー、再生可能エネルギー

(太陽光、地熱。風力、水力、バイオマス、波力、潮力)等の製品・技術

出展企業数:約165社 (26カ国以上から出展)

来場者数:約5,200人以上 (62カ国以上か来場)

 

会場風景

GNIブースでのPR活動

 

 

 

 

 

 

 

 

シンガポールミッション報告①

シンガポールミッション報告②