パートナーズ: 次の100年を走りだそう。三菱自動車の電気自動車 i-MiEV

パートナーズ:次の100年を走りだそう。三菱自動車の電気自動車 i-MiEV
    -三菱自動車 名古屋製作所岡崎工場 「i-MiEV」試乗レポート-

三菱自動車 「i-MiEV」
ラズベリーレッドパールと和田氏
  「i-MiEV」内装

急速充電ケーブル接続部分



グレーター・ナゴヤ地域における三菱自動車(株) 「i-MiEV」発売後の様子について開発部門のある岡崎を訪問し、MiEV事業統括室 技術企画チーム 和田チームリーダーに話をお聞きしました。

【三菱自動車 の電気自動車「i-MiEV」発売について】
i-MiEVは’09年6月5日世界環境デーとなる日に発表を行い、7月23日より順次市場に投入を開始しました。
’09年度末までの販売計画台数は1,400台で既に販売先は全て予約で埋まっているとのことです。販売先は、主に国内の法人・官公庁・自治体・電力会社・環境に関心の高い企業となっており、グレーターナゴヤ圏内では、名古屋市、岡崎市、新城市、蒲郡市、豊橋市、岐阜県、中部電力が購入しています。中部電力には既に納車されており、各自治体へは9月頃から順次納車される予定です。

さらに、2010年には、国内5,000台(法人・個人用は半々の見込み)、海外1,000台へと拡大計画
し、個人向けについては7月31日より販売受付を開始しています。また、6月5日には、「三菱自動車グループ 環境ビジョン2020」を策定し、2020年には少なくとも総生産台数の20%を電気自動車(EV)に切り替えていく計画です。

現在は、i-MiEVの価格は459万9000円ですが、政府補助金を勘案すれば320万円まで引き下げることができます。この価格はi-MiEVに使用されているリチウムイオン電池の生産コストの高さが起因していますが、今後販売台数の拡大に伴い、設備投資を実施し、電池自体の価格を安くすることで車両全体の価格も引き下げられる予定です。

【「i-MiEV」5つのメリット】
① 三菱自動車 の電気自動車「i-MiEV」は走行中にCO2排出ゼロであり、温室効果ガスの原因となる排ガスもありません。
② 100%電気で走るためとても経済的です。
③ 静かできびきび、軽快な走りを実現できます。
④ 日常ユースに充分な航続距離を確保。一充電走行距離は10・15モードで160km走行可能。
⑤ 3つの充電方法を採用。外出先は、急速充電器により約30分で80%充電可能。またご自宅では 
単相200V(約7時間)、100V(約14時間)で家庭充電ができます。

【「i-MiEV」運転時の特徴】
① 騒音・振動源であるエンジンを搭載しないことから、静粛性に優れている。
② 変速ショックやエンジン振動がなく、滑らかでスムーズな走行ができる
③ 低回転から電気自動車特有の高いトルクを発生し、加速性に優れている

【「i-MiEV」今後の計画】
電気自動車を普及するためには、インフラの拡充が鍵を握ります。このために、最近では、いろいろなところに充電ステーションを設置しようとの動きが出ています。例えば、ショッピングセンター、コンビニエンスストア、高速道路のサービスエリアなどです。

さらに、経済産業省が主催する「EV・pHEVタウン」構想では、本年度8地域が、広域実施地域、実施地域として選定され、初期需要の創出、充電インフラの整備、普及啓発などを目的として活動を開始しております。

また、沖縄など離島が多い地域では、i-MiEVが島の町おこしに使われるという案も出ています。観光産業が盛んな島では、Co2を削減しながら、i-MiEVで島のガイドができます。

i-MiEVの開発に当たっては、本格的な量産電気自動車であることから、新しいやり方を採用したそうです。つまり、社内でさまざまな試験を行うのみでなく、日本各地でのいろいろな環境下での車両総合評価や、電力会社で開発している急速充電器の適合性確認、並びに大口ユーザーでもある電力会社から見た業務車両としての受容性などの確認を目的として、国内複数の電力会社と実証試験を実施してきたとのことです。また海外でも同様に展開を行い、その延べ走行距離は50万km以上に達するとのこと。

「i-MiEVは、当社のみでなく、皆様方の英知が結集したクルマに仕上がっています。」和田氏は話します。同社がパートナーを増やし、横の繋がりを大切することで環境にやさしい電気自動車が徐々に広がっていけばと考えています。
三菱自動車(株)公式サイト: http://www.mitsubishi-motors.co.jp/